非マニュアル主義は労務難を救うか

すき家が24時間営業を一部停止するなど、外食チェーンを中心に労務難が叫ばれる昨今。


先日あるコーヒーチェーン店を訪れた際も、スタッフが一人で店を切り盛りする姿を目にしました。
席は20席ほど。時間は土曜日の昼下がり。繁忙な時間帯に一人は大変だろうなと思いながら様子を眺めていました。
案の条、カウンターの前に行列ができていきます。
注文を聞いてからコーヒーを淹れ、レジを打ち…ですから大変です。
しかし、並んでいるお客さんからはさほど急いた空気を感じません。
よく見るとこのお店のお客さんは殆どがシニアの方かつ常連のようでした。
こうした様子を特段気に留めてはいないのです。
また切り盛りするのは60代の女性スタッフ。
ベテランと見え、手際よく作業しつつも一人ずつ丁寧に応対していました。
もちろん常連さんへの気配りも忘れてはいません。


労務難と一言に言っても、地域や業態などによってその深刻さは異なるでしょう。
24時間応対可能かつ正確であることを目指すのはかなりハードルが高いことになりつつあります。
そこで思うのですが、全ての地域の全てのユーザーが本当にそれを求めているのでしょうか?
あの店に行けば馴染みのスタッフが応対してくれる。だからこの店を選んだ。少々待たされても、いつものスタッフから一言お詫びを聞けば許せてしまう。というユーザーも一定数いるはずです。
これからも生き残れるのはマニュアル主義ではない本当の意味での顧客満足を追求できる店舗ではないのでしょうか?


あるコーヒー店の光景からそんなことを思いました。